カスハラに該当する行為を明確化 対策指針案まとまる
厚生労働省はカスハラ対策に関する新たな指針案を取りまとめました。この指針案は、労働政策審議会雇用環境・均等分科会での議論を経て整理されたもので、今年2月に告示される予定です。そして、2026年10月1日からは、企業や自治体に対して、カスハラから働く人を守るための対策を講じることが義務化される見通しとなっています。
指針案ではまず、カスハラとはどのような行為を指すのかについて、具体的に示されています。カスハラは、顧客などから寄せられるクレームのうち、要求の内容に妥当性がない場合や、その伝え方や態度が社会通念上、行き過ぎていると判断される言動を指します。たとえば、商品やサービスに明らかな問題がないにもかかわらず強い要求を繰り返すケースや、商品やサービスとは関係のない内容について対応を求める行為、企業の権限を超えた要求や、契約の範囲を超える対応を当然のように求める行為などが想定されています。
また、言動そのものが問題となる場合もあります。暴行や傷害といった身体的な行為だけでなく、脅迫や暴言、侮辱、中傷といった精神的な攻撃もカスハラに含まれるとされています。大声で怒鳴る、机を叩いて威圧する、土下座を求めるといった行為や、長時間その場に居座ったり、電話で何度も連絡を入れて対応を迫ったりする行為も、働く人に大きな負担を与えるものとして例示されています。さらに、差別的な発言や性的な要求、インターネット上での悪評をほのめかすような言動、従業員個人を標的にした攻撃も、見過ごせない問題として位置づけられています。
こうした行為から働く人を守るため、指針案では、企業や自治体に求められる取り組みの方向性も示されています。組織のトップが、カスハラに対してどのような姿勢で臨むのかを明確にし、その考え方を職場全体で共有することが大切だとされています。
現場での対応についても、従業員が一人で対応を続けるのではなく、管理監督者や組織として関わる仕組みづくりが求められています。状況に応じてやり取りを記録したり、悪質なケースでは警察への相談や、施設への出入りを制限するなどの対応を検討することも、選択肢の一つとして示されています。こうした考え方や対応方法については、日頃から研修などを通じて共有し、いざという時に落ち着いて行動できるよう備えることが大切です。あわせて、分科会では、就職活動中の学生などを対象とした「就活セクハラ」に関する指針案もまとめられました。
企業に対しては、就業規則などへの明記や相談体制の整備、問題が起きた場合の適切な対応を行うことが求められており、これから社会に出る人たちを守る視点も重視されています。カスハラ対策の義務化は、現場を萎縮させるためのものではなく、働く人が安心して業務に向き合える環境を整えるための取り組みです。2026年10月の施行に向けて、それぞれの職場でできることを少しずつ考え、準備を進めていくことが、これからますます大切になっていくでしょう。
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