特別国会で行われた施政方針演説において、高市早苗首相は、経済成長戦略の一環として裁量労働制の見直しに取り組む方針を正式に表明しました。演説に先立つ2月17日に原案の内容が明らかとなり注目を集めていましたが、実際の演説でも働き方改革の再設計に踏み出す姿勢が示されました。
今回の方針は、時間外労働の上限規制などを柱としてきた「働き方改革」を総点検し、その結果を踏まえて制度を見直すという流れの中に位置づけられます。首相は、労働者の声を踏まえながら裁量労働制の見直しを進める考えを示し、具体策の検討を加速させる意向を明らかにしました。就任時に厚生労働相へ指示していた「労働時間規制の緩和検討」が、制度改正の議論へと具体化した形です。
裁量労働制は、実際の労働時間ではなく、あらかじめ定めた時間働いたものとみなして賃金を支払う制度で、専門性の高い職種などに適用されています。業務の進め方や時間配分を本人の裁量に委ねることで柔軟な働き方を可能にする一方、労働時間の実態が把握しにくく、長時間労働につながるおそれがあるとの指摘もあります。経済界からは対象業務の拡大を求める声があり、今後の制度設計では拡充の是非が焦点となります。
首相はこれまで、残業代の減少によって生活費を補うために無理に副業に取り組むケースがあると指摘し、働き方改革の見直しについて「検討を深めていくべきもの」と述べてきました。今回の演説は、そうした問題意識を踏まえ、成長戦略と労働政策を結びつける形で方向性を示したものといえます。さらに演説では、「副業・兼業にあたっての健康確保措置の導入」や「テレワークなど柔軟な働き方の拡大」にも言及しました。多様な働き方を後押しし、人材の活躍機会を広げることで、生産性向上と経済成長につなげる狙いです。
企業にとっては、制度改正の動向を踏まえた体制整備が重要になります。裁量労働制の対象拡大が進めば、労働時間の把握や健康管理の強化が不可欠です。副業・兼業の広がりを見据えた労働時間の通算管理や情報管理、利益相反への対応も求められます。制度の柔軟化を成長機会として生かすためにも、コンプライアンスと従業員の健康確保を両立させる取り組みが一層重要になります。
引用/労働新聞社
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